【災害に備える】賃貸で出てくる危険と指定される区域を解説！

皆様こんにちは！

本日は石川が担当させて頂きます！

9月も半ばに入り、朝晩はだいぶ涼しくなってきました！

ただ、連日天気図には台風の情報が出ていて、来るのか来ないのか心配になる今日この頃です・・・

そこで今回は、賃貸物件を借りるときに説明の対象となる区域で、災害と関係の有るものを解説いたします。

●土砂災害警戒区域

読んで字のごとく土砂災害が起こり得る可能性のあるとされている区域です。

ただ実際に起こったことがあるという地域のみではなく、まだ起こったことが無くても

その恐れがある地域ということです。

基本的にこういった区域は過去の災害で、被害が出たことを教訓に設定されるものが多く、

この土砂災害警戒区域は1999年に広島県で起こった豪雨災害（6.29豪雨災害）で30名以上の死者、行方不明者がでたことを契機に法律として制定されることになりました。

しかしながら調査に時間がかかることもあり、調査→指定が進まないまま十数年が過ぎ、今度は記憶に新しい

2014年8月の豪雨災害で広島市安佐南区の八木や緑井で土砂災害により家屋が飲み込まれて多くの死者がでてしまいました。

この災害を契機に、早期の公表指定が定められ、今ではハザードマップをみると、東広島市においても数多くの区域が見受けられます。

以下が指定されている区域です。

■土砂災害警戒区域 （イエローゾーン）

傾斜度が30度以上で高さが5m以上の区域

急傾斜地の上端から水平距離が10m以内の区域

急傾斜地の下端から急傾斜地高さの2倍（50mを超える場合は50m）以内の区域

土石流

土石流の発生のおそれのある渓流において、扇頂部から下流で勾配が2度以上の区域

地滑り

地滑り区域（地滑りしている区域または地滑りするおそれのある区域）

地滑り区域下端から、地滑り地塊の長さに相当する距離（250mを超える場合は250m）の範囲内の区域

■土砂災害特別警戒区域（レッドゾーン）というものもあり、

こちらに指定されると、土地の開発に規制が掛かったり、建物を建てるときに補強など構造に規制がかかるようになります。

●造成宅地防災区域

造成宅地防災区域とは、現時点で造成（土地を宅地にするために切り取ったり、盛り土をしたりして形状を変えること）されているもので

地震などで崩壊する恐れがある地域の事をいいます。

こちらが法律に定められたきっかけとして、古くは1961年に全国的に梅雨前線豪雨により、多くのがけ崩れ、土砂崩れで被害が発生いたしました。

その後宅地の造成に規制が設けられるようになりました。

そして2006年に兵庫県南部地震や新潟県中越地震により、すでに造成済みの区域で大きな被害があり、

災害が起こり得る地域をすでに造成済みの地域においても、造成宅地防災区域として指定されることとなりました。

宅地造成というあまり馴染みのない言葉になるのですが、住宅地において災害を想定する重要な地域となっております。

この区域では、土地の所有者や管理者は、区域内で行われる工事について、災害が生じないよう、必要な措置を取らなければいけませんし、

必要であれば都道府県知事が、災害が起こらないよう、勧告や命令をすることができます。

ただし、上記の措置が取られた後は安全になったということで、区域が解除されることもあります。

●津波災害警戒区域

こちらは、名前の通り津波災害に関する地域ということで、

日本を襲った最大級の災害である東日本大震災後の2011年以降に制定された法律に基づく地域です。

津波が発生した場合に住民などの生命に危険が生ずる恐れがあるため、

避難警戒体制を特に整備すべきとして指定された土地の区域の事です。

また、この区域は2011年より不動産契約の際の重要事項説明で必ず説明しないといけない項目に、

追加されました。

東広島市においては、海があるのは安芸津町のみになりますので、

その他の地域では出てくることはありません。

以上のように、住宅と災害は密接な関係にあることから、

災害によって大きな被害がある度、説明する項目が増えたり、

法改正により、災害を未然に防ぐことができるように、区域の調査や整備がされております。

普段馴染みのない言葉が出てくることの多い、賃貸契約時の説明ですが

事前に知っておいていただきたい項目ばかりなので、

是非しっかりと説明を聞いて頂ければ幸いです。

今回は少し漢字が多いブログになってしまいましたが

次回も楽しみにお待ちください！